『この世界の片隅に』

  • Day:2016.11.13 12:56
  • Cat:映画


昨日公開の映画。
映画製作の情報を知ってから、ずっと公開を楽しみに待ってた作品です。
海老名のTOHOシネマで初日の初回上映を観てきました。

それから、ずっとこの映画のことを考えています。
観終わった後、おもしろかったけどすぐ忘れてしまう映画が多い中、この作品は違います。
この映画はとても複雑だと思うのです。
単純なカテゴリー分けは出来ない。
悲惨なお涙頂戴の戦争映画では決してありません。
戦争へ向かっていく時代の中、物資は不足し、家屋は壊されていく。
負傷し、愛しい人を次々と亡くしていく。
それでも生きてる限り毎日の生活は続いていく。
それはもうお腹が空いたけど何を食べようかということです。
今日も明日も明後日も、来月も一年後も十年後も。
生きるってことは、毎日の生活を繋いでいくこと。
この映画が凄いのは、70年前の過去を歴史上の出来事として描くのではなく、主人公と共に同じ時間を生きてると体感させるほどのリアリティと親密さをもって描けてること。
それが成立するって、世界を創ってるに等しい。
それをあのほんわかとした優しい絵柄と色彩で。

監督が「すずさんは生きている」と言っています。
そう言い切れるほど綿密なリサーチを重ね、6年もの間、情熱を注いで作り上げた作品。
確かにすずさんが生きてきた先に、今の自分が生きてるんだと思える。
いとおしい作品です。

http://konosekai.jp/
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さびしんぼう

  • Day:2015.11.26 18:51
  • Cat:映画

~人が人を恋うるとき、人は誰でもさびしんぼうになる~

映画「さびしんぼう」を30年ぶりにDVDで見返しました。
1985年の映画。大林宣彦監督の尾道三部作の三作目。
公開時に観ました。
「アイコ16歳」でスクリーンデビューした富田靖子を観て気になり、「さびしんぼう」でノックアウトされました。
それ以来お気に入りの女優さんです。
フィルムの中に30年前の尾道の風景、30年前の富田靖子がいました。
今見返すと前半のドタバタが古くさくも感じられましたが、この映画の中で二人のさびしんぼうを演じる富田靖子は完璧です。

僕がいま尾道で暮らしていることの遠因は、この映画にあるのかも知れません。

ついについに

  • Day:2015.08.09 08:29
  • Cat:映画
暑中お見舞い申し上げます

全国的に猛暑なのでしょう。
尾道は海沿いで涼しいかと思いきや、連日34℃越え。
熱帯夜が続き、部屋の温度計が30℃を下回りません。
既に夏バテしてます。
冷たいお酒を飲み過ぎでしょうか。
そんな中、知人のFacebookの記事で嬉しいことを知りました。
ついに動く「すずさん」に出会えました。
これは期待大ですよ♪
https://youtu.be/BF8bxTEMIpY

「未来の戦争」映画

  • Day:2015.07.12 19:48
  • Cat:映画


7月11日、シネマ尾道『野火』先行上映に行ってきました。

この日は上映後に塚本晋也監督(野火)と大林宣彦監督(野のなななのか)の対談が予定されてました。
自主制作映画の二大巨頭。そして互いに最新作で戦争を題材に選んだ両監督。
二人の対談は、塚本監督が大先輩の前で遠慮してるのか、大林監督が尾道出身ということでホスト役でもあるのか、ほぼ大林監督の独壇場でした。
そんな二人の関係も微笑ましい対談でした。

そして『野火』。
塚本監督が最新作で戦争映画を撮ったと知ったのは去年の夏でした。
ヴェネチア国際映画祭に参加というニュース。
作品は大岡昇平の小説を原作とする『野火』。
これまでブルーグレーのクールな色彩で”都市と人間 (そして隠れた野性)”を撮ってきた監督が、原作付きで戦争映画。
違和感とともに興味を持ちました。
リリー・フランキーがメインで出てることにも。
いつ上映されるんだろうと気にかけながらも、東京では公開が決まらず。
それが尾道で上映ですよ。
監督本人も来場ということで、予約しました。

ほとんど説明を排した映画。
原色に彩られたジャングルをさ迷う主人公の体験は、過去の出来事なのだろうか。
肺を病んだ作家という、軍隊という組織の中では最も生きづらいだろう主人公。
蒸し暑いジャングル、敵に殺されるという緊張感の中、飢えと疲労をかかえ、脱出のあてもなくさ迷う。
あぁ嫌だ!
戦争の是非を論じる以前に、絶対体験したくない。
自分がいま蒸し暑さの中、肉体労働してるから余計にそう感じるのかも知れない。
汗と汚れにまみれ風呂にも入れず安眠も出来ず、充分な水も食料も希望すらない。
一体誰のための何のための戦いなのか?
理不尽な集団の論理についていけるか?
しかし、これが戦争というものなのだろう。

監督が高校生の頃に原作小説を読んで、いつか映画化したいと思ってきたそう。
そしていま、思うように製作費が集まらない中でも、独りでも撮らなくてはいけないという焦りを感じて作り上げたというこの映画。
これは未来の、これから起こりうる戦争の映画かも知れません。

ヒロイズムやカタルシスで語られない戦争。
大劇場ではかからない映画かも知れません。
でもきっと心あるミニシアターで封切られると思います。
ぜひ探して観てみてください。

大岡昇平の原作小説も読んでみたいと思います。

http://nobi-movie.com/

『あいよっ』

  • Day:2015.02.09 19:11
  • Cat:映画

映画『深夜食堂』を観てきました。
(2/8(日)新宿バルト9で14:30の回、ほぼ満席)

原作漫画もテレビ版も知ってますが、数回見た程度。
ですが、予告編を見てこれは行こうと思いました。

ひとつは松岡錠司監督作品であること。
もうひとつは画面の色合い。
しっとりと澄んでとろり飴色のキャメラ。
テレビとは違う、映画ならではのこだわりを感じます。
実際に映画を観ても、東京都心どうも新宿にあるらしい"深夜食堂"界隈を、深くシャープでありながらレトロに描き出しています。

訳ありなマスターの店に集う、訳ありな人々。
出てくる料理がどれも美味しそうで、お腹がなります。

しっとりした大人の映画です。

たまたまのキャスティングかも知れませんが、筒井道隆と高岡早紀が出ているのも監督ファンには嬉しくなります。

オススメです。
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