夏の課題図書

  • Day:2010.08.20 18:58
  • Cat:読書
残暑お見舞い申し上げます

今年のお盆は帰省せず猛暑の東京にいました。
ギラギラ太陽に外出する気にもなれず、クーラーのあるひと部屋で犬と鳩と共にごろごろしてました。
ぽっかり空いた心を埋めるように本が読みたくなり、本屋に平積みされてる「新潮文庫の100冊」から北村薫の『ひとがた流し』を買いました。
これが今の自分にヒットでした。
一読して涙がこぼれ、すぐにもう一度読み返したくなりました。再読しても面白い。
これは何だろうね。ストーリーだけじゃないんだよねぇ。
あらすじは簡単に要約できるシンプルなもの。
その中にあるささやかなもの、切なさ、喜び、哀しみをすくいあげる作者の語り口に共鳴します。
大事に読みたい部分がたくさんあります。

続いてこの作品が新聞連載されてた前後に北村氏が早稲田大学で二年にわたり行った講義を元にした『北村薫の創作表現講義』(新潮選書)を図書館で借りてきて読んでいます。
こちらも「表現とは何か」ということを一緒になって考える興味深い本です。

その昔小中学生のころは夏休みに読書感想文の課題がありました。
これがまったく書けませんでした。
今ならどうかなぁ。

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北村薫『ひとがた流し』新潮社

ゲゲゲの~

  • Day:2010.08.10 09:37
  • Cat:読書
本屋に行くのが好きです。
本を探すのなら図書館もいいですが、本屋に立ち寄って新刊の本や雑誌を流してみるのは別の楽しみがあります。
気になる本を手に取って、装丁や装画を確認したり、立ち読みしてるとあっという間に時間が過ぎて行きます。
完全に本の世界に没入していて、15分くらいのつもりが2時間くらい経っていたりします。
先日も仕事のお昼休みに本屋で新刊本のコーナーをのぞいていました。
NHKの朝ドラで「ゲゲゲの女房」をやってるせいで水木しげる関連の本が並んでいます。
その中で眼に飛び込んで来た背表紙がこれ!

『ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘』

これは!?手に取りましたよ。
水木しげる、赤塚不二夫、手塚治虫、いわずと知れた有名漫画家の3人の娘さんによる座談会ほかで構成されています。
それにしても「ゲゲゲ、レレレ、ららら」とはうまく並んだものだなあ。
編集された方のネーミングセンスに感心しました。

新刊かと思ったら今年2月の刊行でした。

ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘』
水木 悦子・著 , 赤塚 りえ子・著 , 手塚 るみ子・著
文藝春秋

劇的瞬間

"劇団うえのの本"の特別公演「テン・ナイン」を観てきました。
テン・ナインとは99.99999999%、極めて純度が高いことの意。
かっこいいタイトルです。
主宰の関谷誠氏+選りすぐりの役者さん二人を招いての三人芝居と、
劇団の宣伝美術デザイナーの個展と音楽担当のミュージシャンによるライブ。
劇団のカラーを形づくる中心メンバーでの名刺的なイベント。

これが良かったんですよ!
前回の本公演より良かったくらい。
いわゆる劇場ではなくフリースペースでの芝居で、観客との距離も近くラフな感じ。
しかしゆるいだけではなく確かに劇的な瞬間がありました。

短編芝居のラスト、婚約者がバツイチで息子がいることを知り、それでも二人と共に生きて行こうと決意する。
その意思をさりげなく示す苺の花言葉。
三人で本物の苺を噛みしめる。
ベタな展開と思いながらも涙が出そうになりました。
貴重な瞬間に立ち会えた嬉しさがあり、幸せな気持ちになりました。
この会場にはBarが併設されてまして、調子良くなった私はついつい飲みすぎてしまいました。
劇団関係者の皆さま、ズルズルと長居して撤収の邪魔をしてすみませんでした。

次回公演は11月の予定だそうです。
web→『劇団うえのの本』