春との旅

  • Day:2010.07.04 21:07
  • Cat:映画
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映画『春との旅』を観てきました。
あまり宣伝で眼にすることもなく、予告でも見るからに地味そうな内容でした。
しかし『フラガール』で主役の親友役を好演してた”徳永えり”が出てるので気になってました。
ですが公開から時間がたち、近所の映画館で一日一回のみの上映になってました。

上映終了後、観に来てよかったなあと思える映画でした。
これぞ今観たかった映画!これぞ映画。
映画はいきなり北国の木造の家から飛び出してくる老人と追いかけていく孫娘のシーンから始まります。
しばらく台詞らしい台詞もありません。聴き取れるのは「ついてくんなっ」「おじいちゃんっ!」くらい。
でもぐんぐん引き寄せられて行きます。

マイムをやってても考えるのですが、人はそんなに言葉でしゃべるものじゃない。
逆に言葉少ないほうが、観客が自ら理解しようと作品にのめりこんでいくんじゃないか。
その中でこそ絞り出された言葉がこちらに突き刺さる。
最近のとってつけたような説明過多のセリフやナレーションにはうんざりなのです。

この映画では出演者の言葉は少ないけれども、長回しのカメラが、役者のたたずまい、歩き方、身体全体の細かな表情を見せてくれます。
おじいちゃん忠男役の仲代達矢の無精ひげ。孫娘、春役の徳永えりのふくれっつら。
旅をする二人のおぼつかない足取りが多くを語ります。
ふたりならんで黙々と食事するシーンも多い。
ラスト近く閉店後のそば屋で並んでそばを食べるシーンが素晴らしくうつくしい。何度でも観たい。
とりたてて大きな出来事などないストーリーですが、すごく豊かなのです。

主演の仲代達矢を初め、大滝秀治、菅井きん、小林薫、田中裕子、淡島千景、柄本明、美保純、戸田菜穂、香川照之とそうそうたる役者さんたちがこぞって出演してます。
その名優たちと対峙して一歩もひけをとらないのが若手の徳永えり!
彼女が今年の映画賞で何かとらなかったらおかしいぞ!

もう上映館も少なくなっています。
オールロケーションのこの映画、風景も美しいです。
ぜひ劇場で観てみて下さい。

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